プリ：ふぅー。

プリ：探索し尽くしてやったわね！

モンク：こくこく

プリ：初日からここまでやれる冒険者はなかなかいないわよ…うふふふ…

プリ：じゃ帰ろうか、モンクちゃん！

モンク：こくり

プリ：じゃモンクちゃん！アリアドネの糸出してっ！

モンク：無い

プリ：そっかー。じゃ、帰宅マスター使ってっ！

モンク：それファーマーのスキル。

プリ：…

モンク：…

プリ：…魔物に会わないように早歩き作戦でいくわよ。

モンク：こくり

そろりそろりと来た道を引きかえして行く一行。

そこに感じる何者かの気配。モンクは一瞬体を強張らせたが、すぐに緊張は解けた。

門番：…なにやってるんだお前達

プリ：なななななぜに門番さんがっっ！

門番：定時巡回だ文句あるか

プリ：ないないむしろ大歓迎！！

門番：ハァ…俺としたことが…

ごそごそと巾着袋の中に手を入れる門番。

門番：欲しいのはこれか。

プリ：アリアドネの糸ーッ！

門番：もうすぐ夜になる。夜間に出現する魔物は強力な奴が多いから遅くならないうちに帰れ。

プリ：あ、あ、ありがどうございばぶっ！

門番：大きな声を出すと寄ってきちまうだろうが…

プリ：ぶ、ぶみません…


門番：そらそら、子供は寝る時間だ

プリ：私はもう17ですッ！

門番＆モンク：子供だろ



プリ：ぐっ


モンク：…ありがとう


門番：ん？お、おう。まあこれも仕事だ。次は自分で用意しろよ？

モンク：こくり


プリ：じゃあ私達はこれで！門番さん、たくさんお世話になりました。ありがとうございますッ！（小声

門番：ああ

プリ：モンクちゃん、パス！

門番（使い方解らないんだな…）

モンク：ん

門番：ああ、帰ったらまずネイピア商会に寄れ。そこで魔物の素材を買い取ってくれる。

プリ：わかりましたっ。

モンク：それじゃ…


するすると数本の糸が伸び、寄り合い、綱になっていく。

気がつくとそこはアーモロードの街だった。


プリ：ネイピア商会だっけ？

モンク：こくり


『ぐぅ〜。』

顔を見合わせる二人。


プリ：ご飯食べてからにしよっか！

モンク：こくり


そして二人は食堂『羽ばたく蝶亭』の扉を叩いたのだった。