バスケ部の小林

市民体育館へ行ったときのこと

なんか今日は人が多いなぁ…と思っていたら、
案の定体育館の中は人でごった返していた
しかし私の目的地は隅っこの公共スポーツジムなので
華麗にスルーしてジムへ向かった

体育館ほどでは無いが、ジム内もいつもより混んでいた

みると、いくつかのグループが利用しているようだった

一つは男子中学生四人組のグループ
一つは中年男女四人組のグループ
あとマッチョなおっさんが1人

男子中学生達はわいわいがやがや騒がしくしていた
ランニングマシンを利用していたが、シューズを履いていない
『必ず靴着用』の文字が見えないのだろうか
1人が走り、残り三人で1人を囲み、負荷を上げたりして遊んでいる
奇声を上げながら大喜びでランニングマシンを利用する中学生グループ

まあ、いいか、関わらない関わらない

マッチョなおっさんは全く気にせず、マイダンベル？をせっせと交互に持ち上げていた

じゃ私もエアロバイクやろっと、
というわけでチャリを漕ぎ始めた

中学生グループは後ろのマットの上でだべり始めた

A)いやーマジでさー
B)うん？
A)ケンカどんくらいしたことある？
C)あー、ケンカはねえけど、一方的な奴ならある
D)俺も、一方的なのなら
A)え？一方的なのって？

ここで人物紹介を入れよう
A…ひょろい。のちの会話でバスケ部である事が判明。小林。本編の主役。以降小林と表記。
B…小林より体は大きいが、少し肉付きがいい。世渡り上手っぽい。多分ナルシスト。以降ナルと表記。
C…典型的なレスラー体型。以降レスラーと表記。
D…1番身長が高い。顔も長い。ガタイがいい。以降ガタイと表記。

レスラー)俺がただ一方的に殴るやつだよ、一方的なのってのは
ガタイ)そうそう、それそれ
ナル)マジやっべえそれ
小林)それどんなの？相手に反撃の隙を与えないやつ？
レスラー)お前でやってやんよマジでちょっと立ってみ？
小林)ちょ、俺マジでちょ、俺マジで
レスラー)いいから痛くしねえから
小林)ちげえから別に俺ちょ、
レスラー)マジで今ぶつかってきてみ？
小林)え？
レスラー)だからぶつかってきてみ？
小林)こう？うぇーい
レスラー)ちげーよ、こう！
小林)こう？うぇーーーい
レスラー)そうそう、それで、こうやってこうやってヒザ入れたらやっべえの
小林)レスラーすげえ
レスラー)マジで俺柔道先生に褒められたからさ

心の声)レスラー実はいい子じゃね？

レスラー)でもさー、マジでー、どんくらいならシメれる？
小林)は？あぁー、どんくらいっつーか、B組くれーかな？

心の声)多分B組って文系かなんかだろ、おそらく女子多いんじゃねえかなと推測

小林)でもさー、俺もよえーけどさー、マジでこいつキレさせたらやっべえって奴いねえ？マジで
ナル)いるー
レスラー)自分で自分のことよえーとか言うなよー
ガタイ)どんなの？
小林)いやさー、キレさせたらやっべえのがいてー、ケンカになってボコボコにしたからさー、次の日マジやっべえの、集会で一日終わったし
ナル)やっべえなそれマジで

レスラー)それにしても小林マジでひょれーよな

レスラーは小林の腕を掴んで関節を極めようとしていた

小林)ちょ、マジで、ちょ、やめてマジで
レスラー)いたくねえべや
小林)違うの、バスケで俺ここ脱臼したの
レスラー)お前弱い上にポンコツじゃねえか
小林)違うの、リバウンドってあるじゃん、で、これ、こうやって持ってかれたら脱臼した
レスラー)マジか

心の声)小林急に可愛く見えてきた

小林)どうすっかなー、じゃ俺そろそろ時間だから帰るわー

三人)じゃーなー

時刻は20:30

心の声)ひょっとして小林門限21:00かよ！！マジでいい子じゃねえかwwwww

また会いたい